「リユース・リデュース・リサイクル」の頭文字をとった3Rは、日本においても2000年から行われている循環型社会の構築に向けた大きな取り組みです。
今となってはごみの分別やリサイクル化が進み、環境問題が改善されようという動きがみられますが、まだまだ改善すべきごみ問題が残っていることは否定できません。
しかし、近年ではIT技術を利用したごみ問題への解決策が注目されています。
ここでは、日本で行われているITによるごみ収集策についてご紹介していきましょう。
好評を得た石川県で開発されたアプリ
石川県金沢市では「ごみ出しアプリ」といったオープンデータを活用したアプリが開発されました。
4つに分類される「ごみの日」がいつ収集されるのかスマホやタブレットなどで確認することができるアプリです。
地方公共団体協力のもとオープンデータを用いて効率的なごみの収集を可能にさせるためのソリューションとなっており、住まいの地域を選択するだけで自動的に収集日が更新される仕組みになっています。
収集日を知らせてくれる通知機能もついているので、ごみの出し忘れをなくすことにも貢献できるでしょう。
各自治体によってオープンデータが異なるため市町村で統一したアプリを開発するのは難しいものの、大阪市や横浜市ではすでに類似のアプリが開発されごみ収集に役立てているようです。
海外でもこのようなIT化を活用したごみ収集が利用されていますが、スマートハウスで高齢者を見守るための機器にセンサーをつけるなど日常的にスマートシティーを実現させる情報通信の使い方が導入されています。
ゴミ箱内で自動的に分別される時代が来る
ごみ収集前の分別によって、リサイクル率を高めるといったごみ解決策はすでに実践済みです。
しかし、将来的にはIT技術を利用してゴミ処理を自動的に行えるようになるのもそう遠くはないのではないでしょうか。
例えば家庭内のごみはゴミ箱の中で勝手に分別され、ごみ収集車は自動運転でごみの回収を行うなど考えられます。
効率的な回収を行うためにごみ処理工場の低コストや、ごみを燃料にするような社会が実際に訪れるかもしれません。
先進国だけでなく新興国でもこのようなIT技術を駆使した動きが少しずつ見られています。
センサーやビッグデータ分析によってごみ収集管理サービスをスマート化させるといった事業も行われているようです。
日本でも経済発展に伴いごみの量がさらに増大し、大きなごみ問題に発展する恐れが十分にあるため、ITを活用した解決策を取り入れつつ、一人ひとりのエコ精神を向上させていく必要があるでしょう。