以前までは、空き缶を手で握った時に凹むのがアルミ缶、凹まないのがスチール缶という区別をしていましたが、ここ最近は製罐圧延技術の進歩によって外観上ではほとんど区別がつきにくくなっています。スチール缶は、コーヒーや緑茶、魚や果物などの缶詰の缶、ガスボンベなどある程度強度が必要なものの容器として用いられていることが多いです。
スチール缶は資源ゴミとして回収しリサイクルされますが、一体どのように再生されているのでしょうか。
スチール缶は何にリサイクルされるのか
使用済みのスチール缶は、資源ゴミとして回収しリサイクルされています。平成19年度のリサイクル率は85.1%となっており、リサイクルの王様と呼ばれているアルミ缶リサイクル率92.7%に迫る勢いです。回収されたスチール缶は資源化施設でプレス処理が行われ、製鉄所で鉄製品として再生されます。再びスチール缶になるもの場合もありますが、この他には自動車や電気製品、レールやモーターなどになる場合もあります。
リサイクルされるスチール缶は年間約71万トンにも及び、東京タワーに相当すると約2000本できる量です。
新東京グループが調べた~スチール缶のリサイクル方法~
スチール缶はリサイクルするものという認識があっても具体的にどうやってリサイクルされるのかわからないという方も多いことでしょう。きちんとリサイクルをするためには、各自体地で決められたルールを守り資源ゴミとして出さなければリサイクルされることはありません。公衆の場に設置されている回収ボックスに入れず、ポイ捨てしてしまえば当然リサイクル品として使用できないものになってしまいます。集団回収に出す、またはお店や駅などにある回収ボックスに入れるようにしましょう。
スチール缶には必ずスチール缶マークがついているので、アルミ缶と区別をする時は、マークを目印にしてください。
スチール缶のリサイクル効果
スチール缶190ml×30個(1㎏)をリサイクルすると埋め立てをするよりも以下の様な効果が得られます。
・エネルギー使用量:原油換算…0.7リットル
・二酸化酸素の軽減:二酸化酸素…1.4㎏
スチール缶会社は缶の重さをできるだけ軽くして、スチール缶を作る時に使うエネルギーや原料、ゴミの量などを減らす努力をしています。私たちができることは、積極的にスチール缶のリサイクルに貢献しできるだけ貴重な資源を無駄にしないようにすることです。
スチール缶だけでなく、アルミ缶やペットボトル、ガラス瓶、紙パックも同様にエコ対策を意識しリサイクルするようにしてください。