エコと商品販売の戦いにおける本のあり方を考える

図書館に本があると、本が売れない、という本屋さんの嘆きを耳にするようになりました。
日本に図書館が増え、本が図書館で貸し出されているから、売れないのだ、という理由です。
その結果、出版社や本屋さんが先細って、本が出版できなくなる、となれば本末転倒です。

しかし、図書館に本が並び、国民が日本の何処に居ても、学習できる、活字を楽しめる、という状態は、文化の水準としてかなり良い状態であることは確かなのです。
お金がないから、本を購入して勉強することができない、という貧しさの連鎖を断ち切る有効な手段としての図書館は、人々の宝であり、憩いの場であるのです。
もちろん、エコの観点から見ましても、同じ本を複数人で閲覧するのですから、よいこととされています。
古本を取り扱う本屋さんも、エコに役立っています。
必要ない本を、必要な人が買い取って有効に使う事は、最も素晴らしいエコ活動なのです。
ユーズドブックという言い方の方が、多少素敵に聞こえるかもしれません。
幼児は絵本が大好で、行政側からも、子供の頃から本に親しむようにと指導があります。
絵本も素晴らしい物は、値が張ります。

しかし、図書館ならば、幼児素晴らしい本を借りて読んであげる事が出来ますし、お気に入りの本が見つかるまでゆっくりと閲覧しながら探すことも可能なのです。
また、そのようにして、見つけたお気に入りの一冊を、ユーズドブックで購入すると、何冊も欲しがる幼児の要求にもこたえやすくなるのです。
成長して大きくなった子供が必要なくなった絵本を、また小さな幼児が居る家庭が購入できる、と言うスタイルもエコであり、お財布にもありがたいシステムです。
近年、出版される印刷物は、電子化に伴って、減少傾向に向かう予定とされています。

それでも、本をめくる楽しみ、贅沢な時間の使い方は、電子データでは味わえない喜びがあるのですから、悲観することはありません。
電子データに負けない出版物をつくる事が、出版物減少をくいとめる唯一の方法かもしれません。エコとは反対の贅沢な美しい物を作る、
ということにつながりかねませんが、よく考えてみると、素晴らしい出版物をつくると、それはまた、必要な人へと譲り渡されていきますから、
ゴミになることはありませんので、エコにつながっていくのです。
捨てられる物をなるべく作らない、価値のある、素晴らしい物を作りだす、と言う事が究極のエコの方法と言えるでしょう。

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